2010年6月11日金曜日

危機一髪2

とうとう、
天王山の頂上(ちょうじょう)付近まで
来てしまったのだが もう日は大分傾(かたむ)いていた。
「さあ戻ろう、ナニわけは無い」と 
尾根を下り始めたのである。

次に馬の背を右に折れ、次にあの急斜面の沢を下らなければ
ならないのだが フト気がつくと どうも様子が変なのだ。
これからおりようとしている沢は 登って来たあの谷とは
似てこそいるが 明らかに違う、これはおかしい。
一体なにが起こったというのだ!

阿武隈もこのあたりは 
大小の山や丘、谷や沢が、こんな形と配置を誰が
考えたんだろうと思うくらい
複雑怪奇(かいき)な地形なのです。

こんな時 どうするべきか、どうするべきでないのか。
いずれにしろ、この時間、この軽装(けいそう)で
未知の沢や谷には絶対に下りてはならない。

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