2009年10月3日土曜日

万物の目的と変質

神は時空を創造し、その中に万物を置かれました。
本来、それら被造物、万物の目的は一つに「神、キリストを指し
示すこと」でした。従って太陽も、チューリップも、ライオンも
彼らの存在意義の一つはキリストを指し示すことです。

しかしここで大切なことは それらは単にキリストを指し示すもの
に過ぎず「キリストそのもの」を表現してはいない と言うことです。
当たり前ですが、チューリップやライオンに キリストそのものの
成分はありません。だから、彼らには 確かにキリストを指し示している 
という意味での「神の栄光」を見るでしょうが、キリストそのものが
彼らから現れているわけではありません。それらは キリストのある点や
面を描く絵に過ぎないのであり、万物はそのような限定された意味に
おいて、神、キリストを表現しているのです。

しかし実はここで 万物の中に ある決定的な変質が密かに進行し始めた
ことを見なければなりません。その発端はある時 神の被造物の中に 
神の敵が侵入したことです。彼は神の万物に勝手に触れ、何と神の
被造物を組織して、そこに「彼の物事」を作り上げたのです。彼は物を
彼の事物としたのです。その物事、組織の集大成を聖書では「この世」
(コスモス)と呼びます。その一大事物は敵によって組織され 
変質してしまった万物です。

この世は、なにしろサタンそのものによって経過されたので、
今やサタンの本質、即ち死と虚偽が この世の事物の総ての中に
浸透し尽くしているのです。ですからこの世のどの点、
面を切り出して見ても、そこに現れて来るのは 決まって
サタンの事物、死と虚偽なのです。

従ってライオンやチューリップ等の小さな被造物に接するだけでも
私達は そこにキリストのある面の他に 悲しみに満ちた死と虚偽を
見出し そして更に その両者間の深い闘争の絵図さえ
垣間見ることになるのです。

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