聖霊と信者の霊(2)
再生されていない人の場合、その霊と魂はどのような状態でしょうか。
それは 彼の霊と魂は一つに構成されている、と言ってもよいでしょう。
従って彼は、極めて強力、力強い魂の感覚を知っているだけであり、霊の
存在に気づくことはありません。彼の霊は言わば「仮死状態」であり、
よく言って 眠っているのです。
このような霊に関する無知は彼が罪人となった時に始まり(即ち肉体の誕生
から始まり)そして殆どの場合、二度目の誕生・キリストを信じ、新しく
生まれた後でさえ続きます。(再生によって、キリスト者の肉が清められる
ことはあり得ません。その状態は未信者と同じです。)
しかし、彼は教えられて、自分の中に霊を持っていることを知ります。そして
当然、彼はその霊の中に命(それをもって生きる力)が与えられております
ので、時に彼は「肉的な事柄」に打ち勝つ経験を持つ場合もあるでしょう。
しかし残念ながら 彼にとってそれらの経験は偶発的なものに過ぎません。
彼の生活はその殆どがまだ、彼の魂や体が彼の全存在を導いていると
言わなければならないのです。
キリスト者は本来、彼の霊の中の聖霊が 彼の全存在の主としての地位を
確立し、聖霊が常時彼の霊を導き、そしてその霊が彼の魂を従え、
その魂が彼の体、全存在を支配するべきです。これが人の正常な姿です。
しかし今まだ 彼の霊と魂は一つに構成されています。即ち彼の魂は霊と
一つに絡み合い、霊を取り囲み、霊を抑圧し その結果 霊が正常に機能
することは殆ど不可能です。即ち 強力な魂の命が彼の全存在の頭、主と
なっているのです。それどころか、彼という存在の最も外側にある「体に
ある肉的な命」が魂の命を圧倒してしまうことさえ まれではありません。
この現象を多少大げさに表現するならば、それは完全な「不法」
無秩序状態であり そこにこそ、人類に見る大混乱の根が存在している、
と言えるでしょう。
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