「私は今 一日中
十字架を離れることが出来ないのです」
と言うあなたのお言葉、
実に貴重なものとしてお受け致しました。
*
「人の中の旧創造すべてを処する十字架」
それが今 生きてあなたの前にあるのですね。
それにしても、考えられないほどです、
旧創造の「総てを」とは。
神が与えたあなたの十字架、
それが 単なる美辞ではなく、
ある日私達の手が触れる現実となり
そして私の目の前に迫って来るとき
殆どのキリスト者にとって それでも
自分の中に強い抵抗を
感じないわけには行かないでしょう。
しかし十字架は
私とあなたを決して逃がしはしないのです。
なぜならば、
そこには、私に対する神の愛という
とても確かな裏づけがあるからです。
だから私も進んで、そして喜んで「それ」を捨てるのです。
これは確かに、
人の魂の感覚など物ともしない
この世に存在するあらゆる実感を超えた実体・信仰
と言う驚くべき賜の所産です。
それは明らかに人に訪れる最初の奇跡であり、
決してこの世のものではありません。
この道を真に歩もうとするキリスト者に対し
真の「甘美さ」、即ち永遠の世界において
決して動くことのない「御父と御子の間にあった甘美さ」
にさえ到達させようとする
神の本気の取り扱いは何と真実なことでしょう。
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